映画「東京家族」
今日公開の映画「東京家族」を見てきた。
初日だけれど、8時の最終回だったためか、観客は老夫婦を中心にちょっと少な目だった。
山田洋次監督の小津安二郎監督の「東京物語」へのオマージュを込めた現代版「東京物語」。
見終わって、この映画は見る世代や現実の家族関係によって、全く感じ方が違うのではないかと思った。
きたきつねのような黄昏に向っていて、自分たちが年老いた親になりつつある世代では、共感できることが多い。
また、きたきつねは若い時に両親を亡くしてしまっているのでちょっと感じ方が違うけれど、老いつつある親をもつったり、介護していたりする人には、また別の感慨があることだろう。
ストーリーは山田洋次のカラーがしっかりでた物語で、今を切り取っている割には古くさい。
ちょっと違和感は、老夫婦があまりにも老けすぎているような気がした。映画の中では母親は68歳だけれど、母親役の吉行和子は77歳と10歳もうえで、現実の68歳というのはもっと若々しいのではないだろうか。
父親の平山周吉が、何度か「この国はもうだめで、何とかならないのか」という意味の言葉をつぶやくけれど、これが山田洋次監督が言いたかったことではないかとふと思った。
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