国立科学博物館「グレートジャニー 人類の旅」
気分転換に、仕事を休んで上野公園の国立科学博物館で開催中の特別展「グレートジャニー 人類の旅」を見に行った。
グレートジャニーを逆ルートで実行した関野吉晴氏が監修に参加した特別展で、期待していたけれど、なんだか消化不良な感じだった。
非常にコストがかかっているのは分かるのだけど、非常に断片的な展示で人類の旅の全貌が見えなかった。アフリカから南米の先端に向う、時間と人類の関わりがハッキリ見えない。
人類がグレートジャニーの途中で、色々な場所でとどまり、さらに旅を続けるを繰り返した過程が見えたら良かったのにと思った。例えば、移動をグレートジャニーのなかで多様化した食を中心に据えてもよかったのではないか。
イヌイットのセイウチの肉の保存法は非常に興味深く、もっと詳しく知りたかった。
干し首やミイラの展示の意味は分からなかった。
会場の入り口にアフリカのタンザニア・ラエトリ遺跡にある、人類最古の足跡の実物大のレプリカがあって、人類の旅のプロローグになっている。でも、アファール原人が、グレートジャニーにでたわけではないから、あくまでも二足歩行のイメージというこになるのだろう。
足跡化石から、足跡の主である三人のアファール原人の親子を復元したモデルが展示されていた。モデルは関西のお笑い芸人の岡村隆で、そのメーキング・ビデオもあった。
国立科学博物館の特別展は、どれを見ても骨となるストーリーができていない感じがする。色々と盛り込みたい情報があるのはわかるけれど、枝葉が多くなると散漫になってしまうから、柱となるしっかりとしたストーリーが必要だと思う。
国立科学博物館には、リピーターズパス(年間1000円)があるけれど、これは絶対お得だと思う。平常展の入場料は、600円だから、2回分以下で、さらに特別展の場合は、入場料から平常展の入場料600円を引いてくれる。
今回の場合は、1500円だったから、900円になった。
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