予言の書「アカシック ファイル 日本の「謎」を解く!」
明石散人が1995年から1997年まで小説現代に書いた9編のコラムと、1999年に講談社のIN☆POCKETに連載した12編のコラムをまとめた「アカシック ファイル 日本の「謎」を解く!」は、あらゆる分野に興味をもって、博覧強記ぶりがよく判る本だ。
良く読んでみると、小泉政権から民主党政権、安倍リサイクル政権の現在の社会を手に取るように予言している。
貧困化した日本、民主党の政策の無さ、菅直人のダメダメさ、デフレの進行など、恐ろしい程だ。
ちょっと面白かったのは、東京と大阪の笑いの違いについての論考だ。
東京と大阪のお笑いの違いは、人のもつ情報ストック差だというのだ。情報ストックが少ないと、直接的な笑いでなければ面白いと感じないし、情報のストックが多くないと、江戸の落語は分からないという。
橋下大阪市長の文楽を始めとする、文化に対する姿勢は、情報ストックが極めて少ないからということはできはしまいか。弁護士資格をとるくらいだから、情報ストックが偏っているのだろう。
文化というのは、一度失うと復活や復元することは非常に難しいことを、橋下市長は簡単に復元できる道路や建物と同じにしか考えられないという不幸な状態にあるのだろう。
明石散人は2003年頃から消えてしまったようだ。1945年生まれらしいから、それほど年寄りではないから、今はどうしているのだろう。
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