ラジオ体操に間に合った
東京大学の論文捏造と研究費の不正事件が続いているが、氷山の一角でしかないだろう。
東京大学分子細胞生物学研究所の加藤茂明元教授の論文捏造は、本人が直接関与していないということになっているけれど、投稿料、掲載料など金銭もからむし、教授の指示無しにポスドクや院生が勝手に論文を投稿するなどということはありえないだろう。
教授が、捏造を指示したに違いない。調査委員会は仲間だから、辞職したし、穏便にする処理にしたのではないか。Dr.論文を取り消される研究者もでてくるし、論文捏造の前科者として就職にも差し支えることになるだろう。
論文捏造のうわさ話は時折聞こえてくるが、だいたい膨大な研究費を集めているところで多いようだ。
秋山昌範教授の不正の手口は、大学でこれまでも発覚している事件の手口と同じで、業者と共謀して架空発注で金を還流するというものだ。どうしてこのようなことが、繰り返されるか不思議だ。
悪質なのは、秋山教授の個人会社に送金させ、私的に使ったということで、詐欺容疑で逮捕されている。
いずれの事件も、特定の研究者に競争的資金が集中することにある。使い切れないほどの金があったり、ポスドクなどスタッフを集めすぎて人件費を集めるために目立つた業績を大量に出さなければならなくなったりするから、こんな事件が起こるのだろう。
さらに問題になるのは、研究費の使途を監査する態勢がないことではないか。大学は、事務管理部門が定員削減で脆弱になっているので、発注、納品の確認もままならない状態なのではないだろか。表に出ない事件も多数あるだろう。
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