国立科学博物館の特別展「医は仁術」
シーボルトの眼科具セットがあったり、華岡青洲の手術道具があったりと珍しいものも多い。
解体新書とターヘルアナトミアの対照は興味深い。
腑分けの絵図は、リアルなだけに、何枚も続くと疲れてくる。
奥田木骨や生き人形、解体人形、産科人形など日本の工芸技術の高さを示すものはすばらしい。
現代の医学のコーナーでは、プロジェクションマッピングで、内蔵各部の機能の説明があって、これは面白かった。
顕微鏡で、ひとの生きたiPS細胞を見ることができる。
3Dプリンターで作った肝臓、脳、心臓を直接触ることができる。
心臓を鷲掴みにしてきた。
出口のところで、鉄拳のパラパラ漫画「受け継がれる仁」が上映されていて、これはなかなか良くできている。これがなければ、消化不良のまま帰るところだった。
科学博物館は、展示会の企画力が不足しているようだ。国立博物館や美術館のように「もの」を展示するだけと違って、「こと」と「なぜ」を展示しなければならないので、きちんとしたストーリーと演出が必要になってくるのではないだろうか。
入り口から出口までの流れが、中途半端な処理だといけない。それと対象をどこにするかも難しい。恐竜などは、並べておくだけでほとんどの子供は大喜びでいいのだろうけれど、今回のような医学を題材にする時にはもう少しきちんとしたストーリーが欲しかった。
出口のショップには、骨や内蔵のストラップ、骨ペン、人体模型などあまり売っていないものが並んでいた。ちょっとグロだけれど、マニアがいるのだろう。
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