“独立”する富裕層
今晩のNHKのクローズアップ現代は、「“独立”する富裕層 ~アメリカ 深まる社会の分断~」。高級住宅地に住む富裕層が、「郡」から「市」を作って金持ちだけの街を創り出しているという。
所得の再配分を嫌って、金持ちだけが低コストな行政を享受する街を作ってしまい、独立された郡は、税収が減ったため福祉などの行政サービスが低下し、貧困層に影響が出ているということだ。
この番組を見ていて思い出したのが映画「エリジウム」。映画は140年後の世界だが、アメリカで起こっている金持ちだけの街作り現象が進むと同じようなことが起こりそうだ。
日本も貧富の差が広がってきているだけでなく、高い税率を嫌って金持ちは海外に逃げ出す現象が起きているが、安倍内閣は金持ちだけの街を創り出す法律を出すかもしれないというのはブラックユーモアですまないかも。
朝日新聞によると、政府の産業競争力会議で労働時間にかかわらず賃金が一定になる働き方を一般社員に広げることを検討するらしい。昨年議論になったホワイトカラーエグゼンプションの再燃だ。
こんなことを続けて行けば、日本全国ブラック企業だらけになる。ゆとりのない世界になってきた。
安い原料と安い労働力で作ったものを高く売ってもうけるという資本主義は限界を感じている故に、悪あがきを始めたということかもしれない。
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