小笠原・硫黄三島クルーズ三日目
早い人は真っ暗な午前3時過ぎには甲板で場所取りをしていたようだ。きたきつねは三脚を使わないので、4時ころに甲板に上がった。
明るくなってくるとどんどん鳥が舞い始めた。クロウミスズメ、アナドリ、シロハラミズナギドリ、オナガミズナギドリ、カツオドリ、アカアシカツオドリなどで賑やかになった。
クロアジサシの群れが見えてきて、船の真横までクロアジサシが接近してくれた。クロアジサシの中にヒメクロアジサシが混じっていた。大きさと色の違いがわかったが、一羽で飛んでいたら多分分からないかもしれない。
セグロミズナギドリ、セグロアジサシも出現してくれた。マミジロアジサシがいたらしいが確認できなかった。クルーズに出る前に、ガイドから海鳥の識別の説明があったのが非常に有効だった。
南硫黄島に着いて周りを2周。島の頂上は何時も雲におおわれていて、頂上が見えるのは珍しいらしい。父島の小笠原ビジターセンターで記録映画を見ていたけれど、実際に人が取り付く場所が無いのがよく分かった。
島の斜面の木にアオアシカツオドリのコロニーが見えた。島を背景にアカオネッタイチョウが飛んでいるのが見えて、様子を見るかのようにアカオネッタイチョウが船に近づいてきた。
南硫黄島から北上し第二次世界大戦末期の激戦地硫黄島に到着。硫黄島の周りを一周した。
海岸には戦後米軍が港を作ろうとして沈めたコンクリート船の残骸が残っていた。現在島は海上・航空自衛隊の基地となっていて立ち入りができない。
硫黄島は火山の島で周りには蒸気が出ている場所が何ヶ所も見られた。戦没者慰霊のため献花と黙祷を捧げて島を離れた。
更に北上して北硫黄島に到着。北硫黄島は現在無人の島で、戦前は住民が多く、サトウキビ栽培や貝ボタンの製造などをしていて学校もあったらしい。
一見すると南硫黄島に非常に似ているのだけれど、水の有無で差がでたようだ。
島の周辺にはアカオネッタイチョウが多数飛んでいるのが見えた。
アカオネッタイチョウは、様子を探る感じで船の近くまで来てくれた。シラオネッタイチョウは船には近づかないようで、遠かったけれど2羽確認できた。
アカオネッタイチョウの赤い尾は、背景に紛れて分からないけれど、シラオネッタイチョウの白い尾は、非常に細いけれど、背景から浮き上がって見えた。
カツオドリとアカアシカツオドリは船の周りに来てくれて大サービス。アオツラカツオドリが見られなかったのは残念だった。
初めての鳥、憧れの鳥を前にアドレナリンが大量にでていたためか腰痛、足のしびれを感じなくなってしまい、終始興奮状態で鳥を見ていた。
18時近くまで甲板にいた。父島に着く前に我々は船のレストランで夕食を食べて、特2等の二段ベットで船中泊。
明日はメグロの島母島に向かう。
【観察した野鳥】
アカオネッタイチョウ、シラオネッタイチョウ、クロアシアホウドリ、シロハラミズナギドリ、オオミズナギドリ(☓)、オナガミズナギドリ、ハシボソミズナギドリ、アカアシミズナギドリ(☓)、セグロミズナギドリ、アナドリ、オーストンウミツバメ、クロウミツバメ、アカアシカツオドリ、カツオドリ、ダイサギ(☓)、クロアジサシ、ヒメクロアジサシ、シロアジサシ(☓)、セグロアジサシ、マミジロアジサシ(☓)
(☓)未確認
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