21_21 DESIGN SIGHTで企画展「デザインの解剖展: 身近なものから世界を見る方法」をみる
六本木駅から東京ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHTで開催中の企画展「デザインの解剖展: 身近なものから世界を見る方法」に向かった。
21_21 DESIGN SIGHTの企画展は非常に興味深いデザインに関する展示をしていて、毎回来たいのだけれど、いつものコースから大きくハズレるのが残念なところだ。
明治の5つの代表製品を歴史や市場などの背景、ネーミング、ロゴタイプやイラストなどのグラフィックの要素、パッケージの形状、品質管理表示方法、物性や味覚、原材料を多様な方向から解剖する展示だ。
工業製品として食品がどのように作られ、売るために必要なデザインの要素に分解していくというのはインパクトがあある。
会場の前室には、デザインの解剖とは何かというイントロダクションで写ルンですやリカちゃんなどが解剖されていた。
明治のきのこの山の解剖
巨大なきのこの山の模型。
明治ブルガリアヨーグルトの解剖
ブルガリアヨーグルトの歴史、ヨーグルトの市場から始まって、製法、容器のデザインなどを多角的に示されていおて、文字量が膨大で読むのが大変なので、要約が用意されていた。
パッケージの蓋のデザインを細かく解剖している。フォント、盛り込む情報、色など細かく分解して表現しているのは圧巻だ。
一日100グラムのヨーグルトは、ティースプーン37.5杯分
消費期限をパッケージに印刷するドット文字印字の仕組みをビジュアライズした展示。
明治ミルクチョコレートの解剖
チョコレートの型
カカオの実
明治エッセルスーパーカップの解剖
アイスクリームの溶け具合のシミュレーション
明治おいしい牛乳の解剖
中庭には乳牛のモデル
きのこの山、明治ブルガリアヨーグルト、明治ミルクチョコレート、明治エッセルスーパーカップ、明治おいしい牛乳の
最後に武蔵野美術大学の学生による「デザインの解剖」の授業の成果が展示されていた。文房具が3点ほど扱われていた。
工業製品は、原料、原料の前処理、生産加工、運搬、販売の流れなのだけれど、その間に色々なデザインが介在していることがよく分かる展示で、分かっていない所もあって非常に勉強になる展示だった。
見た目だけをデザインだと思っている人も多いようだけれど、デザインという言葉は企画、計画、設計、図案など多くの意味を持っていて、非常に総合的なもので、物づくり特に工業生産においては非常に重要だ。
21_21 DESIGN SIGHTの企画展はデザインを本来の意味を理解できるような内容で素晴らしいと思っている。
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