国立歴史民俗博物館:企画展示「身体をめぐる商品史」
今日は「世界エイズデー」、「デジタル放送の日」、「映画の日」、「鉄の記念日」。
朝から雨だったので、前から行きたいと思っていた国立歴史民俗博物館で開催中の企画展示「身体をめぐる商品史」を見にいってきた。シルバー割引がない代わりに、JAFの会員は入館料が約3割引きの560円になった。
明治末から大正にかけての都市部の中間層の消費文化を支えた百貨店についての展示からファッション、美容など身体の商品化についての展示から始まり、伝統を商品化していくプロセス、健康という概念が一般化しレジャーやスポーツ、体操などの普及、入浴、歯磨き、洗髪など衛生観念の普及、美容に対する考え方の変化という5つの展示コーナーにわかれていた。
特に面白かったのは美容で、化粧品の変化と進化の歴史で、色白から小麦色そして美白とそれに対するメーク用品の多様化、細分化がわかる展示になっていた。
白粉の展示のところの解説が間違っていて、明治初期の白粉には鉛白が使われて鉛中毒になっていたはずなのに、亜鉛華を使うことで中毒問題が起きていたという記述になっていた。亜鉛華は、酸化亜鉛で止血、鎮痛、防腐作用もあり化粧品に使われているものだから、プロがこんな間違いをするんだと思って帰ってきた。
会場内は撮影禁止なので、常設展示の中で関係ありそうな画像を拾ってきた。
デパートのポスター
化粧品の多様化
歯磨き粉などの衛生関連
違式註違(いしきかいい)条例図解というのが興味深かった。明治初期にできた現代の軽犯罪法に相当する条例で、地方によって微妙に異なるけれど刺青、男女混浴、春画、裸体、股脛をあらわにすること、男女相撲、立小便の禁止などを決めている。
なぜ、この条例が展示されていたかというと、衛生に対する考え方の変化を風俗や習俗の面から示すためだ。
細かく見ていると非常に面白い。今の軽犯罪法にも生きている部分もある。国会図書館のデジタルコレクションで京都府の違式註違条例図解を見ることができる。
佐倉まできたのだからついでに房総のむらに寄ってきた。 平日は静かなものだ。
お菓子屋でカステラを焼いていたので見学してきた。今週末に体験イベントで実施するための予行演習ということだ。
銅の容器に生地をいれて炭火で上下から加熱していた。
蓋をあけるとちゃんと焼けているようだった。冷ましてから取り出すということだった。
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