東京国立近代美術館「日本の家」
池袋から有楽町線で飯田橋、東西線に乗り換えて竹橋の東京国立近代美術館で開催中の「日本の家 1945年以降の建築と暮らし」を見てきた。
戦後日本の住宅の変遷を見ることができる展示と思ったけれど、有名建築家の作った家の図面と模型の展示だった。
家はアートということだけれど、人の暮らしはアートではないので、どの家もきたきつねは絶対住みたくない家ばかり。
ガラス張りや収納の無い家や階段が外にあったりする家では、短期間は住むことができても、長期間は暮らせない。
アートの家に実際に住んでいる人のインタビューの映像が流れていたけれど、褒めているけれど、ことばの端々に居直って住んでいる感じがした。
有名建築家が自分の設計したアートの家に何十年も住んでいる人がいるのだろうか。
有名建築家に設計を依頼するようなひとは、お金持ちで住みにくくなったら簡単に家を替えることができるかもしれないけれど、普通のひとはそうは簡単ではない。
家は消耗品ではないから、年代や家族構成に合わせて住み替えることは無理だろう。
黒川紀章さんの中銀カプセルタワーも紹介されていたが、メタボリズムできずに45年も放置されている。概念だけで、将来の技術や生活の変化を予測できず、対応できなくなっている典型だろう。
この展示は、アート系の建築関係者や建築科の学生の見るもののようだった。
竹橋から茅場町で日比谷線に乗り換えて本日の本命の上野の東京都立美術館に向かった。
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