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2018/06/29

映画「万引き家族」

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久しぶりにつくば市のシネマコンプレックスに映画「万引き家族」を見に行ってきた。

カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で最高賞のパルムドールを受賞した是枝裕和監督の話題の作品だ。

祖母、夫婦、息子、妻の妹4人の住む東京下町のマンションの谷間に建つ古い一軒家を舞台にした社会の底辺に暮らす人々の話から始まるのだけれど、最後に家族の秘密が明らかになる面白い映画だった。

祖母は国民年金、父親と息子は、生活用品を万引き、妻はクリーニング屋、妻の妹はマジックミラー越しでサービスをするJKオナクラという風俗で働いている。

2月の寒いある日、団地の廊下で寒さに震えていたDVを受けている疑いのある幼女を見かねて家に連れかえり、家族として育てることになる。

途中、いくつかの秘密が見えてくるのだけれど、祖母が死亡し、それを隠し年金を騙し取り暮らし続ける。

万引き常習の息子が幼女と触れ合ううちに万引きが悪いことだと気づき、万引きの現場で逃げ出し捕まってしまう。

その結果、家族がバラバラになりそれぞれが抱える秘密が次々と明らかになり、家族全員が他人の集まりの疑似家族だったという結果になる。

連れてこられた幼女は短い間だけれど、疑似母親に抱かれた記憶を頼りに行きていのだろう。なんともその後の明るい未来が見えてこないのが辛く感じた。

「万引き家族」というタイトルだけれど、万引きが色々なことの引き金になっていて、万引きで全ての生活をしているわけでない。

貧困、DV、ネグレクト、所在不明児、JKビジネス、JKの家出、年金詐欺、万引き、自動車内への子供の置き去り、誘拐、失業、不正規労働者などのここ10年ほどニュースで取り上げられた事件が下敷きにした是枝監督らしい作品で、樹木希林、安藤サクラ、松岡茉優、佐々木みゆの女優陣が頑張っていた。

安倍総統や自民党の二階幹事長は、この映画を見ても何も感じないだろうと思うと、暗澹たる気持ちになる。

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