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2019/03/15

上野で博物館や美術館

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今日は「万国博デー」、「靴の日」、「世界消費者権利デー」。

前から見たいと思っていた博物館や美術館の展示の一部が終わりそうなので、朝から上野にでて一気に見て歩いた。

上野公園はカンヒザクラやヒガンザクラなどいくつかの品種の桜が咲いていた。

最初は開館前に並んで国立科学博物館の企画展「砂丘に眠る弥生人ー山口県土井ヶ浜遺跡の半世紀ー」を見てきた。

土井ヶ浜遺跡から出土した人骨が渡来系弥生人の研究のきっかけとなった非常に重要な遺跡ということだ。

さらに弥生人の研究の歴史と現状も分かる展示になっていた、

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展示の主要な部分が人骨で、頭蓋骨だらけというのも面白い。

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展示内容を解説している小冊子が希望者に配布されていて、これも参照しながら展示を見ることができた。

弥生時代の基礎知識から、日本人の起源論争と弥生時代人骨について縄文時代人、古墳時代人との比較されていた。

土井ヶ浜遺跡の発見と発掘調査の紹介、集骨墓、抜歯の習慣、南海産貝輪、貝のアクセサリーが紹介されていた。

中でも花弁型貝製品や花弁半裁型製品などこれまで見たことのない形のアクセサリーを見ることができた。

弥生人の誕生と広がりということで、縄文人と土井ヶ浜弥生人との違い、弥生時代人骨の地域特性の展示も興味深い。

頭骨から復元された顔で地域性を示した展示は具体的でわかりやすかった。

土井ヶ浜遺跡から出土した渡来系弥生人。

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佐賀県の大友遺跡から出土した西九州弥生人。

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鹿児島県の廣田遺跡から出土した南九州弥生人。

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群馬県岩津保洞窟遺跡から出土した関東弥生人。

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弥生人人骨の受傷痕から弥生社会が争いのあった社会だったらしい。石や鉄の武器の破片が残っている人骨が展示されていた。

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弥生人に関する最新の研究では、DNAを使った研究が進められていて、渡来系弥生人が朝鮮半島や中国の現代人よりも現代日本人に近いことが分かってきたようだ。

企画展を見終わってから、去年の9月に愛知県小牧市の民家の屋根に落下した「小牧隕石」w中高生に混じってみてきた。

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小牧隕石の薄片を光学顕微鏡で見えるようになっていた。

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日本館の展示をいくつか見たあと、東京国立博物館に移動。

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いつものように本館11室の仏像を見てから、14室の特集「おひなさまと日本の人形」を見てきた。

江戸時代の立雛、大阪雛、元禄雛など内裏雛や雛道具、御所人形などが展示されていた。

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江戸時代の紫檀象牙細工蒔絵雛道具は素晴らしい品だった。

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常設展示でちょっとだけバードウォッチングをしてみた。下野佐野藩主堀田正敦が制作させた「禽譜」は非常にリアルだった。

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刀の鍔にもいろいろな鳥が意匠に使われている。江戸時代の志水甚五の「松上鷹図鍔」。

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東京都立美術館では「奇想の系譜展 江戸絵画のミラクルワールド」を見てきた。知らなかったけれど、65歳以上はシニア割引で1,000円だった。

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ここは撮影禁止なので、伊藤若冲、曾我蕭白、長沢芦雪、狩野山雪、岩佐又兵衛、鈴木其一、白隠慧鶴の八人の作品が展示されていた。

奇想というけれど、それほど奇想天外な発想と想像力なのだろうかなと思いながら見てきた。

人権だとか公序良俗といった枠がはめられた今の社会と違って、なんでもありの江戸時代の見世物や物語などが普通の社会では幻想でもグロテスクでもなく普通の表現だったのではないだろうか。

それよりも曾我蕭白という画家は、デッサンが狂っていて本当は絵が下手だったのではないかと思ってしまった。

絵が下手だったから、群仙図屏風に「従四位下曽我兵庫頭暉祐朝臣十世孫記足軒蕭白右近次郎刑部曽我暉雄行年三十五歳筆」などとなにか権威付けをしなければいけなかったのではないだろうか。

白隠禅師にいたっては悟りを好きなように描いただけだろう。

国芳の「其のまま地口 猫飼好五十三次」は、東海道五十三次を猫とリンクさせた地口(ダジャレ)で大いに遊んでいる。

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それよりも観覧中のおばさん達の回りを気にすることない会話のほうがよほど奇想だと思った。

大いに疲れたので、久しぶりに昼は湯島の「阿吽」で汁無し担々麺。きたきつねは辛いのが辛くなってしまったので、一辛というヘタレぶり。

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この担々麺は花椒(ホワジャオ)の辛味がなんともいえなく良い。

さらに久しぶりついでに秋葉原のジャンク通りを通って秋葉原駅から帰ってきた。

歩き過ぎで股関節が痛くて足を引きずりながら帰ってきた。

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