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2019/09/16

駆け足で北海道開拓の村

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北海道博物館で頭が疲れたので、三十数年ぶりに北海道開拓の村を見学することにした。

北海道開拓の村は明治時代から昭和の初期に建てられた道内各地の建物を移築・復元・再現した野外博物館で、現在は52棟の建物が展示公開されている。ここも小中学生、65歳以上、障害者は無料。

開村したばかりの頃は、入り口から入ったメインストリートの両側にしか建物がなかったような気がする。

閉村まで二時間半ほどしかないけれど、駆け足という訳にもいかないので、足をかばいながらゆっくりゆっくりと村内を巡った。

子供の頃、創成川の創成橋の横にあった旧札幌警察署南一条巡査派出所の前を何度も通ったことがある。

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きたきつねの祖先が明治半ばに北海道に入植した時に住んだと思われる茅葺きの小屋は、寒さを凌ぐのは大変だっただろう。

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母校の旧札幌農学校寄宿舎「恵迪寮」も移設されていた。ここには住んだことはないけれど、同期が住んでいて寮祭はテレビでも放送されたことがある。

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岩見沢の市街で大正末期から昭和33年まで営業していた旧広瀬写真館は、きたきつねの祖父母や父も撮影してもらったのではないだろうか。

二階の写場は自然光で撮影するために、屋根の一面が大きな窓になっていて、遮光カーテンで光をコントロールできるようになっている。

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一番、興味深かったのは旧小川家酪農畜舎で、札幌農学校出身の小川三策氏がアメリカから取り寄せた設計図を参考に建築した「キング式牛舎」で、19世紀にアメリカで普及した牛舎の典型的なスタイルになっている。サイロは、別の農家で使われていた札幌軟石のサイロだ。

2階に乾草を収納するためのバルーンフレームと呼ばれる構造の屋根と、牛舎内の温度差を利用した自然換気システムが特徴だ。その後、根本原理を理解せずに、外観だけ真似をする牛舎ができて牛の健康が害される問題が起こっている。

きたきつねが37年ほど前に畜産関係の雑誌に、この「牛舎のキング式換気システム」について古い文献を解題したことがあるので、非常に懐かしかった。

エントランスの建物にこの牛舎の模型があって、換気システムを見ることができる。

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