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2021/03/23

土浦市の博物館と美術展を巡る

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土浦方面に行く用事があったので、ついでに博物館と美術展を回ってきた。

同時期に、上高津貝塚ふるさと歴史の広場の考古資料館のテーマ展「発掘された土浦の歴史ー平成30・令和元年度遺跡調査の成果ー」、土浦市民ギャラリーで「身近ないきものイラスト展」、土浦市立博物館で特別展「東城寺と『山ノ荘』 古代からのタイムカプセル、未来へ」が開催されていて、場所が近いので簡単に回れた。

スタートは上高津貝塚ふるさと歴史の広場の考古資料館でテーマ展を見ることに。土浦市には600ヶ所以上の遺跡が知られているけれど、その場所が土木工事や開発事業が行われることになると発掘調査が行われることがあって、その調査成果を展示している。

今回の展示は、縄文時代中期の神立遺跡、奈良時代の堂後遺跡、古墳時代から平安時代の内出後遺跡の出土資料が展示されていた。

それにしても入館料が105円で、いばらきシニアカードやキッズカードを提示すると博物館の入場券が貰えるらしい。

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会場が狭いけれどコンパクトな良い展示だった。

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興味深かったのは神立遺跡出土の縄文土器で、阿玉台III式の鉢形の土器で珍しいと思った。

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もう一つはくびれを持たない砲弾型の勝坂式縄文土器で、口縁に複雑な突起があって、体部に渦巻や半円が描かれていた。

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次に土浦駅の横に新しくできたアルカス土浦の土浦市民ギャラリーに移動して「身近ないきものイラスト展」を見ることにした。

絵本作家の大田黒摩利さん、細密画家の本田尚子さん細密画家、チョークアーティストのRIKAさんの3人の作品が展示されていた。大田黒さんと本田さんは四季に分けて作品を展示していた。

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大田黒さんは絵本の原画を中心に、野鳥の生態を写した絵が並んでいた。

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これだけ非常に多くの作品が一堂に会する機会はそれほど多くないので是非見ておきたいものだ。

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会場の中程に絵本や画集なども展示されていた。

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本田尚子さんの植物と昆虫の細密画もよくここまで細かく表現できるものだと感心してしまった。

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RIKAさんのチョークとパステルの絵もいいなぁ。猫の目をパステルで描いた絵はリアルでびっくり。

3人の絵を見ていて、きたきつねも彼女たちの百分の一でも絵が描けるとよかったのにと思ってしまった。工作はできるのに、絵になると手が思うように動かない。

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最後は土浦市立博物館に移動して「東城寺と『山ノ荘』」を見てきた。東城寺は明治時代に日本で初めて学術調査された経塚で出土品は東京国立博物館に所蔵されていて、今回里帰り展示ということだ。

東城寺は平安時代に宝篋山の山麓に天台宗寺院と出発して、鎌倉時代に真言律宗になっていったらしい。東城寺の経塚は東日本で最も古いものということだ。

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今回の目玉の一つ出土した保安三年(1122年)銘の経筒

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石に描かれた法華経や仏像の「礫経」が出土していて9割が「一字一石」ということだ。多くは「佛」が書いてあるらしい。

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毎週里山散歩に行っている宍塚にある般若寺も東城寺と関連のある寺院で律宗の結界石があるということで、全く知らなかった。

山ノ荘は昔新治郡にあった東城寺との関連がある荘園のようで、寺内にあった日吉神社の山王祭で流鏑馬や一つ物の神事が行われていて、現在も続いているらしい。

今回の展示でも流鏑馬や一つ物に関する資料が多数展示されていた。一つ物というのは全く知らなかったけれど、説明を見ても良くわからなかった。

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一つ物の衣装の被り物にヤマドリの尾が使われているのに興味を持った。それと流鏑馬の的が板に丸を書いたものではなく木を束ねたものというのが珍しかった。

時間を見つけて近隣の市町村の歴史民俗資料館などを回って見るのも楽しいかもしれない。

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