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2022/12/09

太刀川英輔「進化思考」

11月に放送されたNHK Eテレのスイッチインタビュー「養老孟司×太刀川英輔」を見て面白そうだと思って太刀川英輔「進化思考」を読んでみたいと思って、買おうと思ったら売られていなかったので図書館を利用することにした(今は販売されている)。

市の図書館にもなかったので、調べてもらうと他市の図書館にあったので相互貸借を依頼して、昨日届いた。

「進化思考」は2021年4月発行で、今年の9月に第30回「山本七平賞」を受賞しているので、これは楽しみと読み始めた。

太刀川英輔さんは、インダストリアルデザイナーだけれど、最近は進化思考家、デザインストラテジストを名乗っているらしい。

進化思考というのは、生物の進化と私たちの創造は相似形の構造であるという著者の洞察から生まれた新しい創造的思考法ということだ。

「進化思考」は本文487ページ、参考文献などを含めて総ページ510ページと厚い本だったけれど、10ページも読まないうちに、アイデアは良いけれど、用語の誤用、事実の間違いが気になってしまった。

それでも読み進んでい見たが、50ページを過ぎたあたりから、随想集なら良いけれど、新しい概念を説明し、体系を論じるにはあまりにもおそまつに感じてしまい読むのをやめることにした。

11月の三浦佑之の「出雲神話論」に続き、読むことに挫折した本が2冊めになってしまった。

この本の出版にあたっては、全く校閲が行われていないようで、きちんとした校閲を受けていれば、学術的な間違いはだめでも、文章としての間違いはそうとう無くなっていたのではないかと思った。

出版社のWebサイトを見てみると「書籍『進化思考』に寄せられたご批判・ご指摘について」という文がでていて、やはり色々な批判があったようだ。

検索してみると批判と論争があったことが分かった。学術サイドからは進化論についての厳しい指摘があったようで、「太刀川英輔『進化思考』を巡る論争のログをやっと読み終わったので個人的なまとめ」にまとめてあった。

進化思考という思いつきについての随想であれば問題ないのに、どうもこの考え方をつかった創造技術を教えるビジネスを考えたので、大論文に仕上げたつもりだったようだ。

論文にするには、アイデアは重要だけれど、論理的一貫性、正確な事実の記述が必要など守るべきことが多いので、誰かに指導を仰げばよかったのに、残念。

特に、中心となる進化論に関すしては、専門家ににきちんと相談して、監修をうけた方が良かったと思う。

アイデアは面白いので、このままトンデモ本にならないように頑張ってもらいたい。

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