無縁遺骨 全国に6万柱
3月28日朝日新聞1面に「無縁遺骨 全国に6万柱」という記事がでていた。高齢化が進み地縁、血縁が薄れて引き取る人がいない死者が増えているという内容で、死亡時に引き取り手がなかった死者の葬祭費は、行政が建て替えていて、遺留金がある場合はそれを当てることになっているけれど預貯金の場合金融機関が引き出しを拒むケースが多いという問題があるということに触れていた。
これは総務省の調査結果を記事にしたもので、2018年4月から2021年10月までの3年半に死亡時に引き取り手がなかった死者の数が10万6千人いて、その中で本当に身元がわからなかった人は2,852人で、他は身元はわかるけれど葬祭を行なう人がいなかったということだ。身元がわかって親族がいてもも引き取りを拒否する例も含まれている。
身元不明や引き取り手のない遺骨は自治体が庁舎や倉庫、納骨堂などに保管されていて、6万柱というのは保管している遺骨で、自治体によっては納骨堂に移された遺骨はカウントされていないこともある。
無縁社会ということで、孤独死などが話題になっているけれど、ホームレスや行旅死亡人以外にも身元不明や引き取り手のない遺骨は増えていくのだろうか。
旅先で亡くなって、身元不明の場合行旅死亡人という扱いになって、亡くなった場所の自治体が荼毘に付し、公告することになっていて、年間600人から700人くらいいるとされているけれど、これには自治体によってはホームレスも含まれる場合があるが、それ以上に無縁の人がいるというのには驚いた。
昔から、失踪して工事現場などを渡り歩き、老齢になったり、病気で亡くなる人はいて、きたきつねの周りにも妻子を捨てて放浪していた叔父さんがいたり、昔父の会社で日雇いをしていた家族を捨てて放浪していた人が老齢になってうちに転がり込んできたりということもある。
叔父さんは最後は病気がひどくなって母を頼って来て、病院に入院したが亡くなり、葬儀をして一族の墓に納まった。
もう一人の人は老齢になって動けなくなったので、家族に連絡したけれど引き取を拒否され、養老院に移りそこで亡くなり、共同墓地に埋葬されたようだ。
現在のように非婚や未婚が増えてくると、例えば一人っ子で親がいなくなってしまい、会ったこともない親族しかいないということであれば、引き取りを拒否されるようなことが多くなるような気がする。
| 固定リンク
コメント