東京国立博物館の特別展「神護寺―空海と真言密教のはじまり」
今日は「国民栄誉賞の日」、「石炭の日」。
昨夜は最低気温が22℃を下回ったので、安眠できたのに、再び真夏日が戻ってきた。
久しぶりに上野にでかけて、東京国立博物館と科学博物館をはしごして帰ってきた。
一日相当歩いたはずなのだけれど8,999歩と9千歩に届かなかった。
東京国立博物館の特別展「神護寺」は9月8日までなので、見に来る人が多いようで、開場の9時半少し前についたけれど、長い列ができていた。
展示会場は予想ほど混雑していなくて、比較的ゆっくり、細かく観覧することができた。
弘法大師空海が唐の密教から真言密教を作り上げた時代からの国宝17件、重要文化財44件を含む密教美術の名品が展示されていた。
今回の目玉の230年ぶりに修復が行われた金剛界、胎蔵界の両界曼荼羅(高雄曼荼羅)のうち、後期は金剛界曼荼羅だけだったけれど眼福だった。
経文、書状や目録などは可読性の高いきれいな文字で書かれているものが多く、漢字を読めれば、ある程度理解できる部分もあって、それもまた楽しかった。
東博の特別展は写真撮影ができないけれど、神護寺の楼門に安置されている一対の二天王像の増長天と持国天だけが撮影可能だった。
会場をでて平成館の考古室をのぞくと有名な宮城県大崎市田尻蕪栗字恵美須田出土の重要文化財の遮光器土偶が展示されていた。
土偶と土面のケースに埼玉県鴻巣市滝馬室出土のみみずく土偶もあった。
本館第15室には、江戸時代後期に堀田正教が編んだ「禽譜 水禽2」の鵜、鯵刺、水薙鳥、鴫、千鳥などが展示されていた。
第14室では特集「能面に見る写しの文化」で室町から安土桃山時代に能面が多く作られたが、江戸時代に武家の間で儀式に際して能楽が盛んになり、中世に作られた古面や名物面をなにかなら何までそっくりに作る「写し」や、「写し」をさらに写すことがあり、オリジナルとの変化がでる。
そのオリジナルと写しの関係にある面や同じオリジナルを写した時の特徴や傷の表現などを比較して展示されていた。
写真の右がオリジナルの安土桃山〜江戸時代(16〜17世紀)の能面「大悪尉」で左が江戸時代(17〜18世紀)の写しの能面「大悪尉」でよく似せている。他にもサイズが違うもの、型紙があっても変化しているものなどがあった。
仏像を展示している第11室は、東博に行ったときには必ず訪れる展示室で、国宝、重要文化財の仏像が普通に展示されていて、特別展で展示されているときには撮影できない仏像も撮影が可能だ。写真は滋賀県金剛輪寺所蔵の鎌倉時代の蓮妙作の重要文化財の「慈恵大師坐像」。
ずいぶんコレクションが増えた。
| 固定リンク
コメント