2018/06/28

カンダス・サビッジ「カラスの文化史」

カラスの文化史(Candace Savage「CRAWS ENCOUNTERS WITH THE WISE GUYS」)は、先日読了したネイサン・エメリー「実は猫よりすごく賢い鳥の頭脳」の中で紹介されたカラスの頭脳についての最新の研究成果を更に情報を軸に、神話、伝承・童話、詩などに登場するカラスなど幅広くカラスの魅力を紹介している。

日本のハシブトガラスも賢いと思うけれど、この本のエピソードを読んでいると日本にはいないワタリガラスはなかなかあなどれない。それこそ「羽の生えた類人猿」といってもいいだろう。

古代ギリシャ、バイキン、インディアン、エスキモーなどの神話や伝承の中にもカラスの賢さが垣間見えるものが集められていて、これも興味深い。

続きを読む "カンダス・サビッジ「カラスの文化史」"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/06/22

ネイサン・エメリー「実は猫よりすごく賢い鳥の頭脳」

「実は猫よりすごく賢い鳥の頭脳」は2016年に発行されたNathan Emery "BIRD BRAIN A EXPLORATION OF AVIAN INTERIGENCE"の翻訳版になる。著者のネイサン・エメリーはロンドン大学で動物の洞察や想像力などについて研究をしている認知生物学者だ。

鳥頭ということばがあるように、本能だけで動いていて鳥は頭が悪いと考えられてきたけれど、1990年代から実験によって鳥にも未来の計画を立てたり、相手の心を読んだりといった複雑な認知能力があることなど、その汚名を覆す鳥たちの驚異的な能力を示す研究成果が次々と出されているということだ。

鳥は道具を使ったり、脳がマルチタスクが可能で意思決定は哺乳類より速い、方向感覚と記憶力が優れていたり、コミュニケーション能力や社会的学習ができたりといった鳥の知的能力を写真やイラストと共にわかりやすく紹介している。

続きを読む "ネイサン・エメリー「実は猫よりすごく賢い鳥の頭脳」"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/06/14

松原 始「にっぽんのカラス」

カラスについての楽しい本「にっぽんのカラス」がでてました。

日本で観察できるカラスについて基礎知識・雑学といろいろな生態を撮影した写真が一杯の本です。

カラスってなかなか写真を撮る気にならないのですが、この本の色々なカラスの行動や暮らしの写真がいいんです。

その他、カラスライフ in 札幌、カラスの研究論文のダイジェスト、カラスファンクラブへの招待、カラスの本、グッズといったカラス情報も充実していて大満足でした。

ハシブトカラスに後頭部をキックされたことのあるきたきつねもこの本を読んでいれば避けられたかもしれません。

続きを読む "松原 始「にっぽんのカラス」"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/06/09

橋本 治「九十八歳になった私」

1948年生まれの橋本治が想像する30年後の近未来のディストピア(絶望郷)小説だ。

首都直下型地震が起こる確率が30年以内に70%という予測とリンクして、完治の可能性のない難病で万全な健康状態にない98歳になる小説家橋本治の99歳までの日記というか日常雑記の形になっている。

震災で首都圏は壊滅的な状況で、都内で被災した橋本治は、福島の仮設住宅で独居老人として暮らすという設定で物語は進む。

年金と僅かな原稿料で暮らしているのだけれど、歩行が困難なので買い物に行くのにも苦労する姿が語られる。

同世代のきたきつねは98歳まで生きることは想像もできないけれど、今から30年の世界は、今予測されている明るい未来ではないことは想像できるから、この話は非常に共感できた。

続きを読む "橋本 治「九十八歳になった私」"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/04/02

鈴木理生「江戸の町は骨だらけ」

20180402_2

集英社の読書情報誌の「青春と読書」で椎名誠の「椎名誠のエンディングノートをめぐる旅」が連載されている。鉄人椎名誠も73歳になってそろそろ終活を考え始めたようだ。

4月号は「遺骸と地獄好き」で、葬送の方法から仏教の修行の九相観に至り、江戸時代以前は人が集まるところでは、谷や沼沢地など荒れ地に人が捨てられたりした場所の地名などについて鈴木理生「江戸の町は骨だらけ」が引用されていた。

「江戸の町は骨だらけ」が気になったので、読んでみたが非常に面白かった。徳川家康が江戸に入る前から、台地部の縁などに人が捨てられたり、寺に埋葬されていて、江戸の城の構築や武家地の拡大によって、埋葬地が飲み込まれ、移転が追いつかなかったらしい。

続きを読む "鈴木理生「江戸の町は骨だらけ」"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/02/25

「ビックコミック」が創刊50週年

20180225_1

今日は「夕刊紙の日」、「箱根用水貫通の日」。

昨日は夜に熱が出て辛かったので、とうとうインフルエンザが来たかと思ったけれど、朝には熱が下がった。

まごぎつねがB型インフルエンザで休んでいて、何時間か子守に行っていたので心配していた。90歳のグランマにうつしては大変だから良かった。

小学館のコミック雑誌「ビックコミック」が創刊50週年で記念特集号と創刊号の復刻版のセットが売っていた。

きたきつねが高校卒業の年に創刊で、それからずっと購読してきたので創刊号は非常に懐かしい。

続きを読む "「ビックコミック」が創刊50週年"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/02/19

新 日本の探鳥地 首都圏編

新しい探鳥地ガイド「新・日本の探鳥地 首都圏編」が文一総合出版から昨年発刊された。

地元であれば探鳥地ガイドは必要ないけれど、新しい場所へ行こうと思った時には便利だし、バードウォッチングを始めたばかりの人にも必要だろう。

これまで、1977年に「野鳥を見に行きませんか―全国探鳥地案内」(日本野鳥の会)、「」1984年に「日本の探鳥地777 : バードウォッチング・ガイド 1:北海道・東北編 2 : 関東・中部編  3 近畿以西編」(日本野鳥の会)、1991年に「日本の探鳥地 東日本編 西日本編」(日本野鳥の会)、2004年-2005年に「決定版日本の探鳥地 北海道編 東北編 首都圏編  関東・甲信越・北陸編 東海・西日本編 九州・沖縄編 」などが発行されている。

探鳥地は、変化の無い場所もあるけれど、地震、津波、洪水や工事などで環境の変化して探鳥地ではなくなったり、交通条件の変化があったり、新たに探鳥地ができたりなど変化してしまうので、古い探鳥地ガイドで対応できなくなっている場合もある。

定期的に探鳥地ガイドを改訂して欲しいと思っていたけれど、10年以上新しい探鳥地ガイドが出ていなかった。

続きを読む "新 日本の探鳥地 首都圏編"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2018/02/08

谷口ジロー「父の暦」

昨年の2月11日に亡くなった漫画家の谷口ジローさんの 「父の暦」を読み終わった。

長い年月故郷に帰らずにいた主人公が父親の葬儀のために故郷に帰り、自分の知らない父の実像に接して、ずっと感じていたわだかまりが、自分が勝手に思ってきたことに気づき、心が解放されていく変化をうまく描いている。

父と息子の心のスレ違いというのは永遠のテーマで、読んでいるうちに自分と父の関係を振り返ることになり、涙が溢れてしまった。

特に、谷口ジローさんとは二歳しか違わず、物語は戦後の混乱期から、高度成長期と同時代を過ごしてきていて、非常に共感する部分が多かった。

続きを読む "谷口ジロー「父の暦」"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017/11/26

とりのなん子「とりぱん 22」

とりのなん子さんの野鳥を中心とした自然観察漫画の最新刊「とりぱん 22」 が届いた。

コミック版がコンスタントに年2回のペースで発行されていて、安定した読者を獲得しているのだろう。

作者の自然を観察する目がしっかりしてきたので、面白いエピソードを発見することができるようになっているのがよく分かる。

擬人化は許すとして、きたきつねとしては鳥の絵のプロポーションがちょっと違う時があるのは残念なところだ。

でも見ていて楽しいコミックだから良いと思う。

続きを読む "とりのなん子「とりぱん 22」"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017/11/25

最新版の「フィールド図鑑 日本の野鳥」が届いた

20171125_8

我孫子で今月の始めに開催されたJBFの会場の文一総合出版のテントで予約しておいたフィールド図鑑 日本の野鳥が、12月1日の発売日前に届いた。

イラストは水谷高英さんが657種を全て描き下ろしで、解説は叶内拓哉さんが書いている。長い間、イラストの図鑑が出ていなかったので待望の一冊になる。

日本野鳥の会の「フィールドガイド日本の野鳥」は増補改訂新版がでたけれど、高野さんのイラストは完全に時代遅れになってしまっていて、谷口高司さんの手直しだけではどうにもならなくなってきている。

以前から谷口高司さんの図鑑がでるというので買わずに、古い鳥類保護連盟の「鳥630図鑑」で我慢していた。

どうも谷口高司さんの図鑑の発行を10年以上前から待っていたけれど、出版が難しくなっているようなので、我慢できなくなってしまった。

続きを読む "最新版の「フィールド図鑑 日本の野鳥」が届いた"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧