2025/12/22

柴刈りと芝刈り

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今日は二十四節気の「冬至」、七十二候の「冬生じ夏枯る」、「改正民法公布記念日」、「労働組合法制定記念日」。

明日から、すこしづつ昼時間が長くなってくるのでうれしい。でも、気温は寒くなってくる。

冬至といえばカボチャと小豆ということで、カボチャのぜんざいを食べることにした。

最近、血糖値が気になっているので、糖分の摂取を控えているけれど、行事食はいいだろう。

新潮社の月刊誌「波」12月号に演芸評論家、小説家の吉川潮の追悼エッセイ「紙切り虫 林家正楽と二楽」が掲載されていて、なかなかいい話なのだけれどその中に「桃太郎ならお伽噺通り、おじいさんが芝刈りに、おばあさんが川へ洗濯に行く場面を切って見せ、 」という部分で引っかかってしまった。

「芝刈り」というのは芝をはった庭や公園が普及する比較的近年から使われるようになったことばで、桃太郎では「柴刈り」だろう。

吉川氏がこんなことも知らずに書いたとすればちょっと残念で、今はいない談志師匠が目にしたら「じいさん 山でゴルフかい 粋だね」といいそうだ。

さらに言えば、桃が川に流れてくる時期に刈ってくる柴というのは、葉の付いたままの枝を刈ってきて水田にいれ肥料にする「刈敷」に使われるもという話は20年ほど前に「桃太郎の世界」として書いたことがある。

桃太郎の時代の水田は泥田でその中に柴を投げ込んで置くと葉や樹皮は腐って肥料となり、残った枝は取り出し干して燃料に使うのが普通だったということになる。

新潮社という出版社には校閲部という専門部署があるくらいなので、こんな間違いがあるというのは非常に残念だ。ネットの時代になると、古い文化や言葉がわからなくなってくるのだろうか。

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2025/10/22

早良朋「へんなものみっけ! (12)」

20251022_2 地方都市の博物館を舞台にしたサイエンスコミック「へんなもんみっけ」の12巻が発売された。

だんだん奏山博物館を離れて大きく広がり始めているので、近い将来世界に羽ばたいていくことになるだろう。

先日、国立科学博物館の企画展「学習まんがのひみつ」でも早良朋さんのイラストが使われていたりしていて、「へんなもんみっけ」も学習まんがの最先端にあるのかもしれない。

今回は、クジラのうんこプロジェクト、さわれる鳥の模型、婚活、日本庭園、全生物の共通の祖先などの新しい話題がびっちり詰め込まれている。

クジラのうんこプロジェクトは高知の黒潮町の大方ホエールウォッチングが始めたプロジェクト、タッチカービングはバードウォッチングの第一人者の内山春夫さん、日本庭園はホテル椿山荘などがモデルになっているのがわかるけれど、うまく調理している。

へんな擬人化が疲れて購読をやめてしまった「とりぱん」と違っていて当面購読を続けることになりそうだ。

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2025/08/11

ナショナル ジオグラフィック別冊:鳥全史 美しくてすごい、空の覇者たち

20250811_3 ナショナル ジオグラフィック別冊の「鳥全史 美しくてすごい、空の覇者たち」が7月31日に発行されたので、直ぐに購入して読み終わったのだけれど、忙しさにかまけてなかなか感想を整理できていなかった。

鳥のダイナミックな渡り、予想を超えた認知機能のすごさについての情報は、日本での研究成果は目にすることがあるけれど、海外の情報は少ないので非常に参考になった。

もっと知りたい鳥の話、鳥の豆知識も充実している。

鳥の生態写真はさすがナショナルジオグラフィックの別冊というもので、高品質で美しい。

気になるのは、書名の「鳥全史」でユヴァル・ノア・ハラリ博士の「サピエンス全史」をパクったのにしても、鳥類の祖先が地球上に出現してから現代までの歴史などどこにもないのに無関係な名前になっている。

オリジナルの書名は「THE SECRET LIFE OF BIRDS」で「鳥の生活の不思議」とか「鳥の生活の秘密」といったものだから、日本語版は看板に偽りありだろう。

それと、非常に有用な情報がブックデザイナーが大いに手抜きなのか、鳥について興味がないのか、本文と関係ないコラムや写真を無理やり挿入しているので、本文のつながりが途切れていて、非常に読みにくくなっていて、イライラしてしまった。

日本語訳が長くなっているのを、オリジナルの英語版のレイアウトと同じにするために無理やり押し込んでしまったというのが原因かもしれない。

本書は鳥類の多様な魅力を知る上で非常に有益な一冊だが、タイトルや編集面での工夫がさらに求められる内容だった。

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2025/07/28

早良 朋:へんなものみっけ! 11

20250728_2 買うのを忘れていた「へんなものみっけ! 11」をようやく購入した。

科学をきちんと取り上げたコミックは少ないのでいつも楽しみにしている。

この本では前巻から続く海洋堂の原型師松村しのぶさんをモデルにしたチョコエッグのフィギュアの話、動物言語学の鈴木俊貴さんをモデルにしたシジュウカラの会話に取り組んだ研究の話、ショウワノートのジャポニカ学習帳の表紙の昆虫と花の写真を撮影してきた故・山口進さんをモデルにした写真撮影の苦労話、気象研究所の荒木健太郎をモデルに雲の話などの話題をコミカライズしていて、実際の話を知っているので非常に面白かった。

鈴木俊貴さんはシジュウカラの言語で一躍有名になり、東京大学准教授として「僕には鳥の言葉がわかる」を出版している。

山口進さんは亡くなられてしまったのでジャポニカ学習帳の表紙は今年の秋からイラストに変更になってしまう。

荒木健太郎さんは雲の話で有名となり写真絵本「ふしぎなくも」で普及に励んでいる。

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2025/07/24

分解博物館

20250724_1 今日は「劇画の日」、「観蓮節(月遅れ)」。

関東各地で猛暑日となっているけれど北海道の東部で39℃というちょっと異常と思える気温になっている。

暑さでちょっと熱中症気味になってしまった。

テレビ東京の「川島明の辞書で飲む」やNHK Gで放送中の「舟を編む」などの番組や雑誌や新聞のコラムや記事で辞書を扱っていて、辞書ブームが来ている?のかもしれない。

きたきつねも辞書を何種類も持っているけれど、中でも面白いと思っているのは1996年に購入した「英和・ビジュアルディクショナリー 分解博物館」だ。

この辞書は、色々な植物、動物、地学、天文、工業製品などを断面図、分解図の部分の名称を英語と日本語で知ることができるものだ。

こんなものまで必要かと思うほど色々なモノの細かな部分の名前が掲載されている。

モノの部分の名前が分からなければ、調べることも、説明することもし、買うこともできないから非常に有用な辞書だと思うのだけれど、知られていないし、随分前に絶版になってしまっている。

Dudenというドイツ語の辞書があってその中に「Das Bildwörterbuch」という絵付きの辞書があって、図書館で見た時に日本語のものがあれば良いと思っていたので、発売された時に直ぐ購入した。

仕事をしているときには、便利に使っていたけれど、今は書棚の奥で眠っている。

絶版だけれど、古本市場で送料別で500円から1,000円くらいで買うことができるようだ。

著作権の問題もあるので参考までに1ページの部分を参考までに載せておく。

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2025/06/12

川島明の辞書で呑む

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昨年からテレビ東京・BSテレ東で始まった深夜帯のバラエティー特番「川島明の辞書で呑む 」は、お笑い芸人を中心とした出演者が指定された最初の文字で始まる見聞きしたことのない言葉を国語辞典から探し出し、その言葉の意味をみんなで共有し、その言葉をツマミに語り合い、乾杯するという辞書バラエティーだ。

出演しているお笑い芸人の高学歴化が進んでいるので、話の展開が面白い。

使われている辞書は三省堂の「新明解国語辞典」と「三省堂国語辞典」の2冊で、同じ会社の辞書でも採用している語と語釈、例文など異なることも知ることができてよいだろう。

新明解国語辞典」は語釈や用例にも特徴があり、アクセント表示、文法解釈など学習辞書として評判が高い。

三省堂国語辞典」は発刊から60年を越える辞書で、改訂のたびに時代に即応した新しい語や項目を採用するの豊富な語を簡潔でやさしく説明しているところに評判がある。

ツマミにする言葉を探すには辞書を読まなければならないから、その中で言葉との出会いがあるはずで、この番組で辞書を読む人が出てくると良いと思う。

ネットで言葉や事象などを知ることが簡単にできるようになっているけれど、辞書を引いているときにのように隣接する言葉との出会いはないから、未知との遭遇や言葉の世界の広がりを得ることができないだろう。

小中学生の頃は辞書を使っていた人も、ネットに依存するようになっていたり、言葉について考えなくなってしまったりして日頃、辞書に触れることが無くなった人たちが関心を持ち始めてくれると嬉しい。

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2025/05/06

久しぶりにトランジスタ技術を見る

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30年以上前にはCQ出版社の「トランジスタ技術」と「インターフェース」を定期購読していた。

ディスクリートや簡単なICで測定器やセンサを手作りしていた時代は非常に参考になっていたが、どんどんIC化、マイコン化が高度化してきて理解できなくなってしまい購読を止めてしまった。

今回、Facebookの「大人の電子工作」グループで、USBについて非常に良い資料だということで、バックナンバーを購入してみた。

前半の部分はほとんど使うことのない内容だったのでスルーした。後半の「保存版 サッと調べるUSB便利事典」は、コネクタとケーブルに関するピン接続、コネクターのUSBバージョンによる違いは進化するUSBの接続方法を理解するのに有用だった。

これから普及するUSB4.0の通信規格、Type Cの電源規格のまとめもこれから出会いそうな問題がある程度理解できた。

どんどんパソコン、スマホなどの通信規格や電源規格などが変わってくるけれど、老化した頭では消化しきれなくなりそうだ。

付録の「いまさら聞けない回路図の描き方の作法【部品記号図鑑付き】」は、部品の図鑑がついているので便利かもしれない。とはいえ、手先が震えて細かなはんだ付けが難しくなってしまったので、もう見るだけ!

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2025/03/10

こいし ゆうか「くらべて、けみして 校閲部の九重さん」

20250310_10くらべて、けみして 校閲部の九重さん」は新潮社の校閲部をモデルにした新頂社校閲部文芸班の社歴10年の九重心が主人公の漫画で、校正や校閲に興味があるので前から読んでみたいと思っていてやっと読むことができた。

出版物の誤字脱字をチックするのが校正ならば、校閲というのは使われている言葉や表現のそのものの正確さや的確さを見分け、調べて著者に確認する重要な役割をもつ出版社の影の立役者になる。

出版社は校閲者を社員として雇用していたり、外部の校閲者に依頼しているが、新潮社が社員の校閲者が70名を擁する日本一の校閲部を持っている出版社になる。

文芸書の校閲の話で、作家とのエピソードや校閲あるあるなど校閲者の日常を描いていて 、校閲者は多様な知識が必要で、いろいろな苦労があるということがこの漫画でよく分かるし、出版物ができるまでの流れも理解できる。

本などは1冊しか書いたことがないけれど、ちゃんとした校閲者に見てもらったことがあって、付箋がたくさん付いてきた。

誤字脱字はもちろんのこと、日本語の用法の間違いや誤用、分かりづらい表現、用語の統一などの指摘を受けて、ここまで詳細にチェックするのかと感心したことがある。

こんど第2巻がでるようなので読んでみなければ。

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2025/02/03

本川達雄:ウマは走るヒトはコケる

20250203_2 国立科学博物館の特別展「鳥」を見に行った時に、本川達雄「ウマは走るヒトはコケる-歩く・飛ぶ・泳ぐ生物学」(中公新書)を読んでおいて良かったと思った。

本川先生は「ゾウの時間ネズミの時間」で哺乳動物の寿命が総心拍数に関連するというユニークな内容の本だったけれど、この本も脊椎動物の走る、歩く、飛ぶという運動を工学的視点を加えて分かりやすく解説したユニークな本だ。

哺乳類と爬虫類、四足歩行と二足歩行などの特徴、骨格との関係にヤング率とか、運動にエネルギー保存法則とか魚の動きに流体力学といった工学的な視点からの説明は、理系の人間には分かりやすいだけでなく、非常に分かりやすい説明で生物系の人間にも理解できるだろう。

特に、バードウォッチャーが知っておくべき、鳥が飛ぶことに特化するために取り入れた体の構造、呼吸、排泄、繁殖など生理的な機能などや飛行について詳しく説明されていて、バードウォッチャーに取っても非常に参考になる内容となっている。

目次を見ただけで読む価値が分かるだろう。

「鳥」展では「鳥のひみつ」のコーナーでも解説と重なっている部分があるし、我孫子市の鳥の博物館にも解説があるけれど、一般向けでかつ断片的な説明になっているのと違いより系統的でかつ具体的になっている。

きたきつねは学生時代、鶏の飼育環境について勉強したことがあって、養鶏場の片隅を借りて実験をさせてもらっていたことがあった。その時にブロイラーの解体を手伝わせて貰うことがあったので、鳥の体については結構知っていると思っていたけれど、誤認の修正も含めきちんと記憶が整理できた。

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2024/08/08

とりのなん子:とりぱん(33)

20240808_2 COVID-19感染症で臥せっている時に「とりぱん」の最新号の33巻が届いていた。

2005年に漫画雑誌「モーニング」で連載が始まっているから、野鳥のバードフィーダーの話で19年も良く続いていると思う。

最初の頃から、動物の擬人化はいいこととしても、野鳥の絵が適当すぎるのは気になっていたが、漫画としてディフォルメするにしてもある程度の正確さが必要だと思ってきた。

毎号どこかに???というところがあったのだけれど、給餌の話だからと我慢してきた。今号でも90ページのジョウビタキ♂の絵を見てがっかり、どう見てもクロジョウビタキじゃないか。

編集者は自然について分からないにしても、ちょっと分かった人に見てもらっていないのだろうかと思っていた。

監修者はないにしても、作者は19年も鳥を見ていて双眼鏡や図鑑類を持っていないようで、双眼鏡を使って図鑑を見ていればもう少し、野鳥の表現が良くなるような気がしていた。

やはり鳥が好きという作者とバードウォッチャーの求めるものが違うのは仕方がないようだ。

最新刊が出る度に惰性で買っていたが、最新号を見ていてそろそろ止める潮時なのかな。

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